入浴剤の選び方ガイド
毎日のバスタイムをより快適で
贅沢な時間にしてくれる入浴剤。
疲れを癒したいとき、
リラックスしたいとき、
肌を整えたいときなど、
あなたにぴったりの入浴剤を
見つけるお手伝いをします。
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🛁入浴剤の種類の基本(大分類)
入浴剤を選ぶ際に、パッケージを見て判断できる大まかな分類としては2種+1種があります。
「入浴剤」と名乗って良いものはパッケージの裏面に「浴用化粧料(浴用化粧品)」「医薬部外品」のいずれかの記載があります。
これらの記載のないものでお風呂に入れるアイテムは「入浴剤」ではなく「雑貨」の分類となるのです。
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1.医薬部外品
医薬品と化粧品の中間的役割を果たす分類。効果・効能が認められた有効成分が配合されていますが、人体に対する作用は穏やかです。
冷え症やリウマチなどの「予防」の範囲におさまる効果・効能を表記することが可能であるため、医薬部外品にあたる入浴剤には、効果効能の記載のあるものがほとんど。
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2.化粧品(浴用化粧料/浴用化粧品)
人のカラダを清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、または皮膚もしくは頭髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされているものです。人体に対する作用がさらに緩和です。
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3. 雑貨
入浴剤コーナーに並んでいる、一見して“入浴剤“と思われるものでも、前述のような「医薬部外品」「浴用化粧料」といった表記がないものがあります。この場合は「入浴剤」ではなく「入浴雑貨」の分類になります。浴用の炭やヒノキボール、セラミックボールなども正確には“雑貨”となり、“入浴剤”とは言いません。
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🛁含有成分による効果と分類(細かい分類)
入浴剤に含まれている成分による特徴を解説していきます。
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無機塩類系(ミネラル系)
形状:パウダー・顆粒
市販されている入浴剤でもっともよく見られるタイプです。硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム(重曹)といったものが成分一覧に記載されています。ミネラルが主成分で、温泉由来の成分が配合されているものもあり、湯冷め防止に効果があります。
炭酸ガス系(有機酸系)
形状:錠剤・パウダー
市販されている入浴剤でもっともよく見られるタイプです。硫酸ナトリウムしゅわしゅわと発泡するタイプの入浴剤です。多くはタブレット型ですが、ラムネ大のものやパウダータイプのものもあります。成分としては炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩とクエン酸・リンゴ酸・フマル酸などの有機酸類が含まれており、これらが化学反応することにより発泡します。炭酸ガスが皮膚から入りこみ、身体の芯までポカポカに。運動後などの全身の疲労を感じたときにおすすめです。
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生薬系(漢方・薬用植物系)
形状:パウダー・顆粒・液体・生薬そのものを刻んだもの
生姜や蜜柑の皮、ヨモギ、ハト麦、唐辛子といった生薬・漢方類を配合しています。含有している生薬により腰痛・肩こりに効くもの、冷えに効くもの、切り傷・皮膚炎に効くものなどさまざま。薬草特有の香りがあるため種類によっては好みが分かれることもあります。
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ちょこっとPoint!
生薬系入浴剤の成分一覧には漢方名で記載されているものも多く、一見して何の植物かわからないものもあります。代表的なものを下記にご紹介しますので、照らし合わせて確認してみましょう。
・ショウキョウ→生姜
・ヨクイニン→ハト麦
・陳皮(チンピ)→みかんの皮
・艾葉(ガイヨウ)→ヨモギ
・蕃椒(バンショウ)→トウガラシ
・桂皮(ケイヒ)→シナモン など
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酵素系
形状:パウダー・顆粒
たんぱく質分解酵素配合。パパイヤに含まれているパパインが代表的なものです。無機塩類と組み合わせることが多く、細かい汚れや古い角質を落とし、お肌をキレイにする効果があります。
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スキンケア系
形状:パウダー・液体(バスミルク・バスオイルなど)
セラミドやコラーゲン、ホホバオイルなど美肌・保湿効果成分を含む入浴剤です。無機塩類に保湿成分を含ませたパウダータイプのもの以外に、バスオイルやバスミルクといった液体状のタイプが多く販売されています。
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ちょこっとPoint!
スキンケア・保湿系の入浴剤はお湯にとろみがつくものが多くあります。バスオイルなどは特にとろみが強く、足を滑らせる恐れがあるので、小さいお子さまと一緒に入る際には十分に注意しましょう。もちろんとろみのないものもありますので、お子さんと入る場合には後者を選ぶことをおすすめします。
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クール系
ントやハッカなどのメントール成分を含み、温かい湯がひんやりと感じるのが特徴です。無機塩類や炭酸ガスをベースとしたものが多く見られます。湯上がりもさっぱり爽快なので真夏や梅雨の時期はもちろん、朝風呂でシャキッとしたいときなどにもおすすめです。
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ちょこっとPoint!
炭酸ガスは血行促進して温浴効果がUPするので、冬に入ったほうが良いのでは?と思われるかもしれませんが、温浴効果UPということは、ぬる湯でもしっかり温まるということ。夏の暑い時期に温かすぎるお湯はちょっと…というかたはぬる湯で炭酸浴を試してみましょう。炭酸×メントール配合の入浴剤などもあるので、そちらもおすすめです。
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🛁カンタン!目的別入浴剤の選び方とおすすめ5選
ここまで入浴剤の大分類と6種の細かい分類を解説してきましたが、これらの分類名については、入浴剤のパッケージを見てもどこにも記載されていません。それじゃあ目的に合わせて選べないじゃん!と思いますよね。そこで、ここからは、パッケージを見て簡単に判断できる目的別の選び方のコツを解説していきます。
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体の不調を緩和したい
このような場合の選び方は難しくなく「医薬部外品」とされている入浴剤をお選びください。「医薬部外品」の入浴剤には“効果効能”が記載されていますので、緩和したい症状に合わせて選ぶと良いでしょう。
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美容効果が欲しい!
こちらも選び方は単純で「浴用化粧料」と記載のあるものをお選びください。美容効果のあるとされる入浴剤には、保湿効果、潤い効果、といった文言が目立つところに記載があるので、簡単に判断できます。
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PICK UP ITEM
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ぽかぽか温浴&発汗効果
前項で解説した「無機塩類系」の入浴剤であれば保温効果はあるのですが、市販のパウダー・顆粒タイプの入浴剤のほとんどがこれに当たります。ですので、程度の差はあれど基本的に入浴剤には保温・発汗の効果はあると思って良いでしょう。より発汗効果があるものを求めるのであれば、唐辛子や生姜、シナモンなどの漢方・生薬を含むものを選ぶのがおすすめです。
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PICK UP ITEM
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塩素除去でやさしいお湯に
お肌の弱いひとはいわゆる“入浴剤”とされる「医薬部外品」や「浴用化粧料」などの色々な成分が入っているものだと、それを入れることで逆に皮膚に異常を起こしてしまうこともあり得ます。そのような心配なく使用したいのであれば、炭やセラミックボールなどの吸着性のある入浴雑貨がおすすめです。
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PICK UP ITEM
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本格的な香りを楽しみたい
低価格帯のものだと、人工香料を使用しての香りづけが主になりますが、より本格的な香りを楽しみたい、という場合には精油のみで香り付けされているものを選ぶのもおすすめです。精油専門のショップではお風呂用にアロマオイルがブレンドされたバスオイルなども販売されています。
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温泉気分を味わいたい
“温泉”をうたった入浴剤は非常にたくさんありますが、温泉系入浴剤の中でも以下のような種類があります。
・天然湯の花(湯の華)100%
・湯の花・温泉成分入りの入浴剤
・温泉をイメージして配合した入浴剤
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温泉そのものの効果が欲しいのであれば天然湯の花や湯の花・温泉成分入りのものがおすすめですが、よくイメージされる「硫黄の香り」はどの湯の花にもあるものではなく、温泉地によって異なります。無臭の湯の花もありますので、その点は購入前にきちんと確認すると良いでしょう。
なお、市販される多くの湯の花は「析出温泉沈殿物」のことで、温泉水に含まれる成分が析出・沈殿されたものを指します。これらは基本的には“入浴剤”ではなく“雑貨”扱いになるため効能・効果等の記載はありません。
※一部特殊な製造法をしている湯の花で、医薬部外品と認可されているものもあります。
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PICK UP ITEM
目的別の選び方
リラックスしたい
アロマ系・炭酸系・ハーブ系
疲労回復をしたい
温泉成分・炭酸ガス・生薬系
肌をケアしたい
保湿成分入り
(ミルク系・オイル系・コラーゲン・ヒアルロン酸)
冷えを改善したい
生姜・唐辛子・ヨモギ・塩系
発汗・デトックスしたい
炭酸系・塩系・クレイ系
ぐっすり眠りたい
ラベンダー・カモミール・マグネシウム系
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成分で選ぶ
成分によって、筋肉の緊張を和らげたり、自律神経を整える効果があります。
炭酸ガス系
血流促進・肩こり・冷え性に効果的
温泉成分
温泉気分でリラックスしながら、疲労回復にも◎
マグネシウム系
筋肉のこわばりを和らげ、深いリラックスを促す
和漢植物系
血流を促し、心身をじんわり癒す
まとめ
✅ 香りでリラックス効果を高める(ラベンダー・カモミールなど)
✅ 炭酸ガス・温泉成分・エプソムソルトで体の緊張をほぐす
✅ 乳白色や青紫系の色で視覚からもリラックス
✅ ぬるめ(38~40℃)の温度でじっくり浸かる
夜のバスタイムにリラックスできる入浴剤を取り入れて、心身の疲れを癒してくださいね! 😊♨️
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